7月12日
連日暑い日が続いておりますが皆様いかがお過ごしですか。
私は16年ぶりの「7月の東京」をエンジョイする毎日です。しかし暑い!
5,6月と続いた「海老蔵襲名公演」は6月26日に無事千穐楽を迎え、休む間もなく27日から7月歌舞伎座の稽古が始まりました。
今月私のお仕事は昼の部の「桜姫東文章・上の巻」です。
こういう仕事に携わっていてこんなこと言ってちゃしようがないんですが、今までにこのお芝居、見たことがありません。話の内容や有名な舞台面などは本で読んで知っていますから頭に思い浮かびますが、どうも今まで機会がなかったんですね。
玉三郎さんも一回目の稽古では「覚えているかしら」なんて仰っていましたが稽古が進むにつれて動きや台詞がなめらかに出てくるし、十数年ぶりとはいえ体に入っているというのはすごいものだと思いました。
稽古中にはお父上、勘弥さんのことや「松嶋屋とやった時はこうだった」とか以前にやったときのエピソードに苦労話が伺えて面白かったです。玉三郎さんの細かい指導のもと稽古はすすみ、4日に初日が明きました。
「桜姫東文章」の黒御簾は「大変だぞ」ということはさんざん先輩から伺っていましたが実際にやってみると昼の部の「上の巻」だけでも約2時間半。この間ほとんど弾きっぱなしで、弾く物の中には大事な独吟が三つあって結構神経を使いますし、座りっぱなしで足は痛い。でもきっかけに追っかけられるという芝居ではないのでその辺は助かりました。
何といっても先月がすぐに終わっちゃう仕事でしたからこのギャップは大変なもので、最近やっと体が慣れてきました。
話題の本、ダン・ブラウン著「ダ・ヴィンチ・コード」面白いですね。恐ろしく奥の深いマニアックなミステリーです。一気に読んじゃうのはもったいないので往復の電車の中でしか読まないようにしているんですが、熱中して乗り越しそうになったりしてます。
そろそろ下巻の中頃に来ていますので物語も佳境へ「ん〜、もう一気に読んじゃいたい!」という誘惑が…。
本と言えばずっと探していた葛井欣士郎著「消えた劇場・アートシアター新宿文化」が先日インターネットで見つかり、やっと入手できました。とにかく今までどこ探しても見つからなかったので届いたときは嬉しかったなぁ。
トップページに「Yahoo オークション」の「マイブース」へのリンクを張りました。家の中大掃除して出てきた使っていないものなど出していきますので、ご覧になって下さい。
今のところ一番の目玉は長年愛用してきた「PowerBook2400」でしょうか。ライカ関係の本はマニアックすぎて全く入札の気配なし。
7月30日
28日に歌舞伎座が千穐楽になりました。「桜姫東文章」という初めて経験する芝居でしたが、無事に終わりましてホッとしました。毎日お昼の12時半から3時まで黒御簾で座りっぱなしで首は痛いし肩はこる。終わって外に出れば猛暑、汗をかきますからそれで直るかと思ったらまったく直らずカチカチのまま。月後半は結構しんどかったです。
今月は今まで家でクーラーを一度も使っていません。
というのもうちはマンションの10階で窓やらドアやら開け放つと荒川から隅田川、その逆もありますがとにかく風がよく抜けます。外から帰ってきて暖まっている家の中もしばらく風を通すと涼しいんで「まぁクーラーを使うほどでもないか」というのが続いて今日まできました。
夜中、たまに風がぴたっと止まるときがあって、こういうときはもう寝苦しくってたまりかねて夜中にシャワー浴びたりして、眠りが浅くて疲れますが、結果として汗びっしょりかいても自然のままで過ごしたのが良かったのか、今月は扁桃腺も腫れず風邪もひきませんでした。
8月の稽古が始まるまで約1週間お休みとなります。5,6,7月と休み無く続いたのでこれは嬉しいですね。
東向島駅前にある下町イタリアンの有名店「Tomtom」。
最近よく行くんですが、この間食べた「フォアグラのピザ」美味しかった。これはタイムの入った蜂蜜をかけて頂くんですけど、不思議な美味しさ!
9月9日
猛暑に台風、地震。今年の夏はへんてこです。
最近オークションにうつつを抜かしていまして、こっちの更新をすっかりサボっておりました。オークションといっても買うより出品が面白くて、家の中から掘り出した使っていないものを出品中。「マイ・ブース」もご覧になって下さい。
8月は第1部の「蜘蛛拍子舞」と第3部「四谷怪談」の髪すきのあとから隠亡堀、大詰まで、というお仕事でした。
「蜘蛛拍子舞」は舞台の上手に「長唄囃子」下手に「大薩摩」が出まして私は「大薩摩」のワキに出演。
「蜘蛛拍子舞」という曲、唄も三味線も聞かせ所が多い長唄の大曲ですが、この舞台では時間や構成の都合上なのか、曲がバサバサ切られてつぎはぎになっていまして、この長唄をご存じの方にはさぞ気持ちが悪かったことと思います。
この曲の「大薩摩」っぽい所を担当するのが私たちですが、本曲に関係したところは「それより代々の」と「不思議や火焔」の2カ所だけ。置きはこの舞台のために作ったもの、福助さんの出は「女暫」の大薩摩の歌詞を変えたもの。「化生はたちまち」というところは長唄「切禿土蜘」の一節でここも歌詞を変えています。
下手の「長唄」では「蜘蛛拍子舞」を演奏しますが、これもこの曲を普通に演奏するのなら何でもないのですが、微妙に一くさり歌詞が抜けたり、拍子舞の部分では台詞がひと言飛んだり、合方が先に飛んだりと長唄さん、それも三味線弾きにとっては泣きそうな抜き差しになっています。この「大薩摩」と「長唄」が掛け合いのような形で演奏していきます。
稽古が始まってしばらくは何が何だかわからなくて往生しました。初日が明いた頃は「次は何だっけ?」と考えることしばし、三味線を持つところも気にしなきゃならないし大変でした。
「四谷怪談」は一昨年あたり?ですか、博多座以来。
私は「浪宅」の髪すきの終わった後から、「隠亡堀」「蛇山庵室」と舞台をさせて頂いていましたが、ここ何回かはいつもここ担当なので結構すんなり思い出しました。
「蛇山庵室」の前でお話をする舞台番は染五郎さんでしたが、前回博多座では坂東吉弥さんが勤めていらっしゃったんですね。あのニヤッと笑ったちょっとブラックな舞台番、毎日黒御簾で伺っていて楽しかったです。
8月千穐楽の翌日から9月歌舞伎座の稽古。ワイドショーを賑わしている橋之助さんの三男宣生君、可愛いですよ。夜の「男女道成寺」でも途中口上に登場しますが期待の「第一声」はいまだ聞かれず。緊張しちゃうのかな。
今月のお仕事は昼の部「高時」と夜の部「男女道成寺」です。「高時」は大薩摩のワキで先月に引き続き下手の山台に座っています。
景色が変わらなくて何か妙な感じ。
今後の予定が決まりまして10月は松竹座、11月は文化庁の巡業になりました。
11月の巡業は千穐楽が沖縄という今まで経験したことのない旅です。沖縄楽しみ!
10月4日

外国の劇場みたいでお洒落な「松竹座」
9月は昼の序幕「高時」を終わって夜の「男女道成寺」に戻るまでに約4時間空きましたので、基本的に一旦家に帰るという2往復生活をしていました。用事があって帰れない日は銀座近辺で時間つぶしをしたりということもあり、まぁこんな生活パターンを送っていましたがこれが日が進むにつれてだんだんくたびれてきまして、20日過ぎてからはもう疲労困憊。ドロドロでしたね。
涼しくなったり暑くなったりという妙な陽気も大いに関係してるんではないかと思いますが、それに加えて夜の「男女道成寺」の舞台の暑さ。しんどかった。
10月は松竹座ですから旅の支度もしなきゃならないのですが、何といっても4ヶ月も東京にいましたので荷物造りの勘が戻らない。そこに来ていつもの旅グッズがどこにしまっちゃったかわからなくて荷物造りのはかがいかないこと。どうにか大阪乗り込みの日に間に合うように出すことが出来ました。
27日はお休み。助かった!
28日は東京で昼間「橋弁慶」の稽古をやったあと大阪乗り込み。
2時半の新幹線に乗ることが出来まして5時に新大阪に到着。今月もマンスリーマンションにしまして、鍵の受け取りをやってもらうのに家内に一足先に大阪入りしてもらっていたのでその足でマンションへ。
今年1月に使ったマンションがふさがっていたので、今回は長堀通り「東急ハンズ」のすぐ裏の物件。まわりはオフィス街で食べ物屋さんは多いし、ハンズはすぐ近く。退屈しないで暮らせそうです。
29日から稽古開始。今回は平成中村座ニューヨーク公演の「凱旋公演」ということで稽古場にはポリス役の外人さんがいたりいつもと変わった面白い雰囲気。
舞台は夜の部に合わせて黒御簾も床の高さが上がっていたり改造されていまして、昼は普通の外見ですが夜になると葦簀張りの掘っ立て小屋状態に変身。コクーンに来たみたいな雰囲気ですね。
舞台の方は今までの「夏祭」と趣が変わって、また新たな「夏祭」となっております。ラストもまたまたびっくり!の面白い趣向がありますのでどうぞお楽しみに。
「狐狸狐狸ばなし」の第二場「閻魔堂」で橋之助さんと亀蔵さんのやりとりがエキサイティング。稽古場では「大外刈り」やったりしていたんですけど、最近は格闘技状態ですごいことになっていまして黒御簾でもみんな毎日大笑いです。
扇雀さんは初日からいきなり勘九郎さんに大きなおこわを食べさせられて、本当にゲホゲホむせていました。
もうすっかり時間も落ち着いて私も生活パターンが安定してきました。
今月もお料理しちゃうぞ。

心斎橋の「パルコ」前でボーダフォンのイベントやっていまして
フェラーリが展示されていました。写真一杯撮っちゃった。